都庁で夜景を観る
ある日、急に夜景を観ようと思い立ち、私は都庁に向かった。
『東京都庁展望室』、無料で地上202メートルの高さから、東京の街を一望出来るあれだ。
エレベーターで45階に上がると、きらびやかな世界が奥の奥まで広がっていた。
東京は、やはりビッグシティだった。
お気に入りの方角を探し、夜景に見とれていると心が安らいだ。
ふと、ビル群の窓の明かりが8割ほどついている事に気がついた。
この明かりの下、どれほどの人が働いてるのだろう。
日本の労働者は夜が更けても、稼働しまくっている。
私もかつて、その明かりの一つにいた。
本当はずっといたかった。
鬱になっていられなくなった。
そんな余計な事を考えて、最後少し凹んで帰った。