統合失調症を理解する為に本を読んだ
昔の職場に、統合失調症を患っている上司がいた。
どういう経緯か、彼はある日いきなり営業職に配属されてきた。
しかし、1ヶ月ほどで潰れてしまい、会社に来なくなった。
普段接している限りでは、若手にも気さくに話しかけてくれる陽気なおじさんという印象だった。
とても精神疾患を患っている様には思えなかったので、非常に驚いた。
そこで、統合失調症に関心を持ち、現在に至るまで数冊関連本を読んだ。
短い間だったけれどお世話になった上司だから、彼の事を少しでも理解したかったのだ。
その中で、私がオススメする統合失調症の関連本は以下の通り。
あらすじ
10代前半から統合失調症に苦しんでいたハウス加賀谷は、松本キックという相方を得て、病と闘いながらもお笑いの世界で人気者になる。しかし、活躍と反比例するように、症状は悪化。人気絶頂の松本ハウスは活動を休止した。精神科に入院し治療する加賀谷を黙って待ち続けた松本。10年の時を経て復活ライブに挑んだ二人は大歓声に迎えられる。
非常に読みやすいので入門書として最適(私も一番最初に読んだ)。
統合失調症には世界がどう見えているのか、疑似体験する事が出来る(その分体力も使う)。
もう一度舞台に立つ事を目指し奮闘するハウス加賀谷氏、それを10年待ち続ける松本キック氏、彼らの友情記としても胸を揺さぶるものがあるので一見の価値あり。
②ボクには世界がこう見えていた―統合失調症闘病記/小林和彦
ボクには世界がこう見えていた―統合失調症闘病記 (新潮文庫)
- 作者: 小林和彦
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2011/10/28
- メディア: 文庫
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あらすじ
早稲田大学を出てアニメーション制作会社へ入ったごく普通の青年がいた。駆け出しながら人気アニメ作品の演出にも携わるようになったが、24歳のある日を境に、仕事場では突飛な大言壮語をし、新聞記事を勝手に自分宛のメッセージと感じ、また盗聴されている、毒を盛られるといった妄想を抱き始め……。四半世紀に亘る病の経過を患者本人が綴る稀有な闘病記にして、一つの青春記。
まず、この本を一言一句丁寧に読むことは不可能である。
それほど、小林和彦氏の発病時の思考は難解で、常人の理解をとうに超えている。
また、大学に執着するくだり等、どこか映画『ビューティフルマインド』を思わせる部分もある。
あらすじ
壮絶な過去と統合失調症を抱えた著者が、36歳にして出会った25歳年上のボビー。苛烈で型破りで、そして誰より強靱なふたりの愛を描いた感動のコミックエッセイ。
読後はただただ圧倒されて、しばらく何も手につかなくなった。
どんな悲劇があっても人生は続行!生き抜くしかないのだと教えてくれる。
このマンガの後日談にあたる『人間仮免中つづき』もおすすめ。
④ 統合失調症日記/木村きこり
あらすじ
高校生のある日、急に統合失調症になった作者の日常は、普通とは少し変わったものになってしまいました。「姿のない3人の人間が自分に話しかけてくる」(幻聴)、「いるはずもないカラスが家の中に現れ、のど元をつつかれる」(妄想)(幻痛)など、発症時の自身に起こった出来事をセキララに描くコミックエッセイ! 100人に1人弱が発症するにもかかわらず、なじみの少ない統合失調症を、当事者の目線で描いた1冊です!
木村きこり氏のジェットコースターのような日々がぎっしり詰め込まれたマンガ。
両親が精神疾患に理解がない事の辛さ、誰も寄り添ってくれない孤独は、私も経験してきた所なので、かなり共感できた。
このマンガの後日談にあたる『木村きこりの統合失調症ライフ~カミングアウト編~』もおすすめ。