この鬱がすごい!

2018年重度のうつ病を発症。必死のリハビリも虚しく、社会からドロップアウト。神経性疾患多数あり。

映画『THE GUILTY/ギルティ』鑑賞、これは確かに聴く映画だ!

先日、TBSラジオがやたら推している映画『THE GUILTY/ギルティ』を新宿武蔵野館にて鑑賞してきた。

 

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公式サイトより
「電話からの声と音だけで、誘拐事件を解決する」というシンプルな設定ながらも、予測不可能な展開で観る者を圧倒させ、第34回サンダンス映画祭では、『search/サーチ』(NEXT部門)と並び、観客賞(ワールド・シネマ・ドラマ部門)を受賞。
--以下略--
本作が長編映画監督デビュー作となるグスタフ・モーラーは「音声というのは、誰一人として同じイメージを思い浮かべることがない、ということにヒントを得た。観客一人ひとりの脳内で、それぞれが異なる人物像を想像するのだ」と語る通り、人間の想像力を縦横無尽に操るという全く新しい映像表現を見事成功させた。
視覚情報がない中、劇中に溢れる様々な“音”の中から、犯人を見つけ出すことができるのか―。これはあなたの予想を遥かに超える、未だかつてない映画体験となる。

 
うむ、確かにこれは聴く映画だ!
だって画面にはコールセンターの男しか映らないんだもの。


想像力がめちゃくちゃかき立てられて、それを次から次へ引っかき回されて、恐面白い。
ラジオっこだったら、きっとこの良さが分かるはず!

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肝心の中身についてはネタバレ厳禁系なので深くは触れられませんが、まぁ強いて言えば「思い込みって恐いな」って言う・・・
なんのこっちゃ分かりませんね、すいません。


電話の先がどんな状況なのか、常に考える姿勢が大事かなと。
混乱しても思考を止めるな!
ドントストップ思考停止!


当方うつ病患者だが、ギルティは無事に劇場で観終える事が出来た。
勝因は以下の通り。


・基本音声のみで展開する為、脳に入ってくる情報量が少ない
・コールセンターが舞台なので、大きい音が出ない
・上映時間が短め(88分)


映画は好きなのだが、鬱になってから劇場に行くのを躊躇していた。
だって、人が密集していて息苦しいし、大きな音が脳に突き刺さって苦痛だし、途中退席も気を使うし、そもそも同じ場所に座っているのが辛いし、定期的に横になりたいし・・・


発祥時から多少体調も改善したのか、内容次第では映画を劇場鑑賞出来る様になった。
これはかなりの生きる希望だ。
だって新作映画、観たいじゃない。


今回、音声のみで展開する映画(情報量が限られている映画)だったら、うつ病でもしんどくならずに観られる事が分かった。


町山智弘さんがTBSラジオ「アフター6ジャンクション」で挙げた類似作品も随時観ていこうと思う。
以下そのリスト。


・天国と地獄
黒澤明監督作。
一番最初に「電話口もの」を使ったとされる。
ある日誘拐事件が勃発、警察が犯人と決死の電話交渉を行う。
映画がはじまって1時間、家から出てこない密室劇。


・ザ・コール[緊急通報指令室]
ハル・ベリー主演。
コールセンターに誘拐された少女から電話がかかってくる。
設定はほとんど『ギルティ』と同じ。


いのちの紐
実際に起こった事件がベース。
自殺防止センターに致死量の睡眠薬を飲んだ女性から電話がかかってくる。
切羽詰まった状況の中、何とか女性を覚醒させつつの居場所を突き止める。


・一本の電話
短編作品。
設定は『いのちの紐』とほとんど同じ。
自殺志願者を電話で引き留める。
コールセンター職員の心境も、電話によって変化していく。


コンプライアンス
実際にファーストフード店で起こった事件がベース。
ある日本部からの電話で、アルバイト従業員の服を脱がせ、窃盗をしていないか検査するよう指示される。
後に、悪質ないたずらだったと分かるが・・・


です!映画鑑賞のご参考になれば!