飛び込み営業をしていると近所の小学生にからかわれる
あれは夏の暑い日の事だった。
私はハァハァ息を上げながら、飛び込み営業やらポスティングやらをやっていた。
すると近所に住んでいると思しき女子小学生3人組が、こちらを見てニヤニヤしてきた。
目下夏休み中で調子に乗っているのだろう、こちらを見てわざと聞こえる様におしゃべりしている。
「ねぇ~あの人ピンポンして何か入れてるwww」
「○○ちゃんの家はスルーしたwww何で?www」
「キャハハハwww」
このクソガキが!!!!
大人をバカにしやがって!!!!
私は、腹が立つやら、悔しいやら、惨めだわで、放送禁止用語を全力で浴びせてやりたくなった。
しかし、すんでの所で気持ちをこらえ、彼女らを一瞥し、その場を後にした。
後日、同じエリアを回っていた際に、先日バカにしてきた女子小学生の1人と出くわした。
彼女はハッとして、目をそらした。
私は少し顔を近づけ、満面の笑みであいさつした。
「こんにちは。」
怯えている様子だったので、この辺にしといた。
彼女だって10年もすれば分かるはずだ、必死に頑張っている人間をバカにしてはいけないと。
それがどんなに滑稽に見えても。