黎明期のモー娘。でカルチャーエスケープ

外出自粛で鬱々とする中、私はしばし「カルチャーエスケープ」をしている。

「カルチャーエスケープ」とは、TBSラジオ『アフター6ジャンクション』で宇多丸氏が提唱した概念。
この機会に、新しいカルチャーを開拓するのもいいけれど、それすら疲れるのならば、自分が昔から好きだったものに逃避するのも手だよ！の意味。

確かに、勝手知ったるものの安心感は心を癒す。
私の「カルチャーエスケープ」は、もっぱら黎明期のモー娘。動画漁り。

ここで言う黎明期とは、ASAYANで放送された『女性ロックヴォーカリストオーディション（1期オーデ）』から『モーニング娘。第3回追加オーディション（4期オーデ）』まで（一般の定義とはズレています）。

その後も引き続きモー娘。は好きだったが、同い年の辻ちゃん加護ちゃんが加入したショックで、素直に応援出来なくなった。
要するに嫉妬していたのだ、いかにも中学生らしい。

主に、1期タンポポ（飯田・石黒・矢口）のPVを観たり、アルバム『ファーストタイム』『セカンドモーニング』に入ってる曲のライブバージョンを観たりして、「もしかしたら私も原石かもしれない」と壮大な勘違いをしていた小学生の頃にエスケープする。

もちろん当時のオーディション動画もたんまり観ている。
「4期オーデの時、正気の沙汰とは思えないほど我の強い女いたな」と思い出に耽ったり、梨華ちゃん・加護ちゃん・よっすぃーの合格が発表された後、失意のどん底にいる辻ちゃんに「この後あなたも選ばれるよ」と教えてあげたり、何かと忙しい。

私もいつかASAYANでデビュー出来る！だって可愛いし歌も上手い！と根拠なく信じていたあの頃、コンプレックスと無縁だったあの頃、心がいつになく平和だった。