余談の自分よりダメな人②
若手の中でも目立って成績優秀なマッチョ(仮名)こと筋肉あんぽんたん。
当時、直属の部長シマー(仮名)も私達に説教する際、頻繁にマッチョの名前を出していた。
「たくさん新卒入れても一人前になって残るのはごくわずかや。おまえ等の一期上だったらマッチョぐらいちゃうか?
あいつぐらいやで、まともなの。お客さんの為にー思て、一生懸命やってるからな。それが数字にも出てるねん。」
聞いていた者達は、みんな死んだ魚の目をしていた。
このくだり何回目だろう。
「おまえ等はまだまだ足りない。まだまだ頑張らな。俺は分かるねん。若手一杯育ててきたからな。
まともになるのは、おまえ等の同期のキツネ(仮名)だろ・・・
あと俺が見た中で言えばインテリヤ〇ザ(仮名)、ニコニコサイコパス(仮名)、体格恵まれすぎおじさん(仮名)、やる気元気新規開拓(仮名)、あとは・・・」
聞いていた者達の目はもっと死んだ。
真剣なフリをしながら精一杯死んだ。
”マッチョはお客さんの為を思って一生懸命やっている”
ここの部分が脳のメモリーディスクに残っていたから、後に一心不乱で情報を漁る事になる。
この数年後、私が証券会社を辞めてしばらくたった頃、事件は起こった。
続く・・・