リバーさんの憂鬱
リバーさんと仕事をしていて一番苦しかったのは、圧倒的な正しさを振りかざす事だ。
一切の妥協を許さず、周囲にもそれを強要してくる。
よほど自信があるのだろう。
「自分は正しい」という確証のもと、どんなに酷な事も平気で言う。
正し過ぎるのも弊害だと彼を通じて学んだ。
そして自分が納得いくまで相手を質問責めにする。
一言も適当な返事をしてはいけない。
健康な人でもかなりの人が参ってしまうと思う。
私は、回転しない頭を一生懸命動かして、何とか上手くやろうとあがいた。
こう言われたらこう返そうと、頭の中で何度もシミュレーションした。
しかし本人を前にするとその凄まじい威圧感に圧倒され、何も出来なかった。
私はこういう人と戦えないのだと思う。
何を言ってもムダと感じたら、途端に力が入らなくなる。
言いたい事が山程あって、さらにそれが言える状況でも何も言わない。
いい訳もしないければ、愚痴も言わない。
「自分が謝って済むならばそれでいい」という所で最終的に着地する。
そうやってカジュアルに心をすり減らす。