希死念慮の終焉が見えた
自称泣ける映画のCMをテレビでぼんやり見ていたら、ふと思った。
今私が死んだら、勝手に感動ポルノにされるんだろうなと。
現在32歳、さして若くはないが、「これからなのに・・・」と同情するには充分な年齢だ。
親しくも何ともない同級生がSNS上で要領の悪い追悼文を出したり、飲みの席で小ネタにしたり、「うさばら氏ちゃんの分まで!」と生きる活力にしたりするのだろう。
その際、私の人格はいい感じに美化されるのだろう。
本当はただの根暗お笑いオタクなのに。
薄っぺらい事言ってる奴を見つけては、腹の底から馬鹿にする様な闇深い人間なのに。
私を傷つけてきたモンスター上司たちは、いっちょ前にセンチメンタルに浸り、「俺はアイツをかっていたんだ」とか言うんだろう。
内心ホッとしてる癖に、気持ち悪い。
母親は、一応「うさばら氏ちゃんが死んだら、私も後を追って死ぬっ!」とか言っていたが、絶対に死なないだろう。
それどころか、私の死を新規のアイデンティティとして取り込みそうだ。
やはり絶対に死ねない。
長いこと悩まされてきた希死念慮の終焉が見えた。