この鬱がすごい!

2018年重度のうつ病を発症。必死のリハビリも虚しく、社会からドロップアウト。神経性疾患多数あり。

猫の手術費10万円事件

母のペットに対する心理的距離感はどこかおかしい。
誰よりも可愛がっているかと思えば、何らかの理由で状況が悪化すると、平気で見切りをつける。

 

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そんな母も、ペットに執着を見せた事がある。
それは、二代目の茶トラに対して(うちでは、断続的に猫を飼っており、今父がペット禁止物件で飼っているのが三代目である)。

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ビニール袋に入れられてコンビニ前に捨てられていた所を弟が発見し、実家で飼う運びとなった。
前の飼い主によっぽど雑に扱われていたのだろう、茶トラは顔こそ可愛いものの、威嚇体制を崩さず、なかなか家族に心を開いてくれなかった。


家の中を移動する度に、シャアシャア言いながら足首に噛みついてくる。
家族は流血が絶えず、かなり手を焼いた。

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しかし飼い始めてから1年もたつと、茶トラも気を許したのか、徐々に家族に甘える様になった。
ちょうどその矢先、茶トラに病気が見つかった。


手術をしなければ助からないと獣医に宣告された。
費用は10万円だと言う。


嫌な予感がした。
ペットに対していとも簡単に見切りをつける母が、そんな大金をかけてまで治療するはずがない。

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茶トラも心なしか諦めた表情をしていた。
しかし、母は熟考の末、手術を受けさせる決意をした。
母にも慈悲の心があったとは、これは意外な展開だった。


同時期、母が宝くじで10万円を当てた。
「宝くじで10万円当たったから、手術を受けさせる事にしたのでは?順番逆では?」と思ったが、母は「当選は後から知った」と言い張るので、信じる事にした。


手術当日、どこか怯えた様子の茶トラをなで、「頑張るんだよ」と声をかけた。


1週間後、茶トラは死んだ。
手術は失敗していた。

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そこからしばらく、母のヒステリーは酷くなった。
茶トラを失った悲しみからか、大金がパァになった苛立ちからか・・・出来れば前者であって欲しい。