新婚旅行が香川になった①
前回の記事で、「新婚旅行を諦めた」と書いたが、正確には新婚旅行自体を諦めた訳ではない。
新婚旅行は10月末に無事執り行った。
ただ、行き先がスペインから香川になったというだけだ。
私の体調が比較的安定した事、旦那の仕事が一段落した事を受けて、我々夫婦はGo To トラベルキャンペーンを利用し、うどんの国へ旅立った。
結婚してから初めての旅行であり、子供が産まれる前、夫婦水入らずで最後の旅行である。
これを新婚旅行と言わずして何と言う。
行き先がなぜ香川かというと、単純に最近の夫婦ブームがうどんだからだ。
少し前までは、麺類と言えばもっぱらラーメンだったが、私の血圧が下80を越えてしまった事を機にうどんに切り替えた。
うどんが取り立てて低塩分な訳ではないが、ラーメンよりはマシかと。
旅行初日、香川に上陸するやいなやバスで金比羅山に向かい、参道沿いにある『こんぴらうどん』に入店した。
こちとら、スーツケースに荷物を積めている段階から完全にうどんの口になっているのだ。
注文したしょうゆエビ天うどんは、月並みな表現だが、麺がツルッツルで天ぷらがサックサクだった。
私は早くもこの旅に勝算を感じていた。
腹ごしらえを済ませた我々は、本殿である御本宮を目指し、785段の石段をひたすら登った。
途中、妊婦がこの様な激しい運動をして大丈夫なのか本気で心配になり、慌てて「妊婦 激しい運動」「妊婦 山登り」等で検索した(私の場合は問題なかった)。
頂上からの景色は、さながらイングランドの田園風景、そう、海外に行く必要など無かったのだ。
ここがこの日のハイライト!
・・・と思っていたが、違った。
ホテルに向かう帰りの電車内で、あり得ないほど足を広げて座る男性と出くわした。
もはやM字開脚ではなく、冖(わかんむり)開脚だった。
最初、「股間を強調したいのか?」と思ったが、隆起している様子はない。
ホテル到着後は、旦那と冖(わかんむり)開脚男の話題で持ちきりになった。
同じ座り方を試みたが無理だった。
相当体が柔らかいのだろう。
間違いなく彼が、この日のハイライトだ。
新婚旅行は2泊3日、まだ始まったばかり。