鬱で子供を産むという事
産婦人科に通院するにあたって、持病の有無を伝えておく必要がある。
他に通院している病院があれば、情報共有の為、紹介状を書いてもらわなければならない。
そんな訳で、初回の妊婦検診時、自分はうつ病であり、現在心療内科に通院中である旨を申し出た。
ほどなくして、ナースステーションに呼び出され、病気の詳細について聞かれた。
飲んでいる薬が多すぎて、ナースが少し引いている様に見えた。
申告していて、私も自分に引いた。
家族の事も少し聞かれた。
申告していて、もう一段階自分に引いた。
その後、改めて担当医師と出産プランについて協議した。
そして、一つの結論が出た。
医師:うさばら氏さんは鬱もあって心配なので、計画無痛分娩で行きましょう。
こちらも最初からそのつもりだったので、話が早かった。
依然として、不安と緊張で一杯で、子供を授かった事を喜ぶ余裕もないのだ。
少しでも出産日までの精神的負担を軽減したかった。
今の病状で、自然分娩の痛みに耐えられる自信もなかった。
ついでに言うと、子供の頃、母が何かにつけて出産時どれだけ痛かったかを語り、謎の罪悪感を被せてくるのが嫌だった。
風呂に入る度、妊娠線でブヨブヨになった腹を見せ、「キレイだったのにこんなになっちゃったのよ~・・・でもあなたを愛してるからいいの!」と言ってくるのもキツかった。
痛みや傷をやたら美化して、親子愛に繋げる風潮が怖かった。
この日、山積みの問題が少しだけ整理された。
家に帰るとホッとして、そのまま3時間寝た。