妊娠発覚、その時私は・・・
旦那に子作り宣言をしてからしばらくして、生理が来ていない事に気がついた。
さっそく、妊娠検査薬を試してみる。
念の為、多めにジャブジャブかけた。
判定窓にじわじわと浮き出る青い線を見つめながら、「なるほどね」と思った。
普通ならば、狂喜乱舞するものなのだろうか?
冷静すぎるほど冷静な自分に引いた。
しばらくして、仕事から帰ってきた旦那に妊娠検査薬の件を報告すると、狂喜乱舞していた。
やはり普通は狂喜乱舞するものらしい。
もしかしたら私は、まだ確定した訳ではないからと、自分の感情にストッパーをかけているのかもしれない。
後日、婦人科を訪れた。
エコーをお腹に当てると、小さな胎嚢が見えた。
医師からの「妊娠していますね」「おめでとうございます」に、私は小さく「そうですか・・・」「あぁ、はい」とつぶやいた。
感情にストッパーをかけている訳ではなかった。
緊張と不安が一気に押し寄せて、喜ぶ余裕などなかったのだ。
その姿はさながら、尋問を受けている万引き主婦。
医師は終始「お前大丈夫か?」と問いかけるような眼差しを私に向けていた。