モテキかと思ったらマルチ商法だった～前編～
kansouさんの日記「恋かと思ったら宗教勧誘だった」が、最高にせつな面白かった。
そして、自分も過去に同じ様な目にあった事を思い出した。
kansouさんへのリスペクトを込めて、類似タイトルでその時の様子を書かせていただく。
大学卒業から数年経ったある日、元ゼミ仲間のマル君からLINEが来た。
「うさばら氏って今東京勤務？良かったら今度ご飯行かない？おごるからさ！」と。
私は、「特段仲が良かった訳でもないのに、突然なんだ？」と一瞬怪しんだものの、「そうか、モテキが来たのか！」と力業で解釈し、誘いを快諾した。
そして、現時点でマル君に好意を持ってる訳ではなけど、気のいい奴だし、ルックスだって悪くないし、そっちの出方次第では分からないよ？･･･と全盛期の神田うのばりのモテ女スタンスを取る事にした。
だってモテキが来たのだからしょうがない。
待ち合わせ場所は有楽町駅、この辺りは隠れ家的なお洒落レストランが多い。
どんなお店に連れてってくれるのだろう･･･期待はどうしたって高まる。
マル君：おぉ、うさばら氏！久しぶり！
うさばら氏：久しぶり！あんまり変わってないね。
マル君：何か強引に誘っちゃってごめんね。向こうに俺がよく行く店があるからさ、行こうか。
うさばら氏：うん！
私は嬉々として、マル君について行った。
国際フォーラム方面に歩く
→国際フォーラムの敷地内にイン
→国際フォーラムに併設されたパン屋（イートインスペース有り）にイン
それはもう、スムーズでよどみのないエスコートだった。
えっと、あなたがおごると言っていたのは、総菜パンとイートイン用のワンドリンクという事？
いや別に値段がどうこう言ってる訳ではないんだ。
高架下の安居酒屋だってこっちは大歓迎なんだよ。
ただ、ここは違う。
それぐらい、これまでモテてこなかった私にだって分かる。
するすると夢から覚めるのを感じた。
嫌な予感しかしない。
しかしさすがに、ここまで来て「やっぱいいや」で帰るのは気まずい。
悪い予感しかしないが、まだモテキの可能性も捨てきれないし、もう少し様子を見よう。
後編に続く･･･
