この鬱がすごい!

2018年重度のうつ病を発症。必死のリハビリも虚しく、社会からドロップアウト。神経性疾患多数あり。

離脱症状は続くよどこまでも

ベンゾジアゼピン系精神薬を断ってから2ヶ月、何とか離脱症状の急性期を乗り越えた。
心療内科の主治医からは、「すごい!あなたは本当に根性がある!」と褒められた。

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これでようやく楽になれると思った。
失った夏を少しでも取り戻そうと息巻いていた。


完全に甘かった。
離脱症状はマラソン、それもアイアンレース並に過酷な。

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私は最初の難所を突破したに過ぎなかったのだ。
急性期を過ぎた後も、体調は一進一退を繰り返した。


頭痛・食欲不振・焦燥感・過呼吸・全身のこわばり・その他諸々の言語化出来ない不快感・・・気が狂う余地はまだいくらでもあった。


眠れる様になったとはいえ、連続睡眠は4時間が限界。
深夜、猛烈な不快感で目が覚めた時の絶望感といったらない。


完全に症状が無くなるまで、長い人で1~2年かかると知った際には、ただただ呆然として固まった。
(長期間服用と急激な断薬により、私が"長い人"になるのはほぼ間違いない。)

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主治医曰く、なるべく意識を感覚から逸らすのが、離脱症状を乗り越えるポイントとの事。


例えば、一人布団の中でもがき苦しんでいる状態。
これだと意識が離脱症状に全集中し、不快感をもろに受けてしまう。

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そこでTBSラジオ深夜の馬鹿力』をつける。
すると、意識が伊集院光氏の軽妙なトークに集中し、不快感が幾分やわらぐというのだ。

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これを書いている今が断薬6ヶ月目、残り半年~1年半、まだまだ先は長い。
私が愛する全てのカルチャーよ、力を貸してくれ。

破☆水

出産予定日が迫ってきたある日、看護師から直々に保健指導を受けた。


計画無痛分娩という事もあり、予定日前に陣痛が来る可能性は低いが、破水に限っては、いつ来てもおかしくないとの事。


故に、夜用ナプキンを常時3枚携帯する必要がある。
驚いたのはその水量、場合によってはバケツ一杯分の羊水が一気に流れ出るのだとか。


ふと、大自然にいだかれて、思いっきり破水したら気持ち良さそうだなと思った。

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実際には、そんなのんきな物では無いのだが。
不謹慎な私を許して欲しい。

頻尿デスマッチ

どうやら私は、定期的に尿の話(にょうばな)をしなければ気が済まない様だ。
毎度下品で申し訳ないが、今回もお付き合い頂けたらこれ幸い。

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これまでのあらすじは以下の通り。


元々、物心ついた時から頻尿体質だった。
それはもう、食道と膀胱が直結しているのではないかと思う程に。

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鬱になってからは、輪をかけてトイレが近くなった。
精神不安は排泄に大きな影響を及ぼす。

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さらにそこへ新たなファクター"妊娠"が加わり、頻尿度はマックス。
もはや、取り込んでいる水分量よりも尿量の方が多い気がした。

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季節は移ろい妊娠中期~後期、とうとう頻尿に歯止めが効かなくなった。
端的に言えば、尿意がバカになったのだ。


排泄した後でも尿意が消えない。
逆に尿意が無くても、出そうと思えば出せる。


トイレに何度も足を運ぶのが面倒になり、試しに30分便座に座ってみたら無限に出た。
4人分の尿検査が楽々まかなえるぐらい、量も多い。

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そんな生活に辟易した私は、ついに尿意と戦う決意をした。
あの野郎、私の行動を全て支配出来ると思っていやがるのだ。


強い尿意を感じてもトイレに行かない。
かと思えば、一切尿意を感じていない時にトイレに行く。


トイレに行くと見せかけて、洗面所で顔を洗う・・・巧妙なフェイントをかけてみたり。
これ以上尿意を図に乗せない様、工夫工夫の毎日である。

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戦いは出産当日まで続く模様。
今のところ両者一歩も譲らず。

何の為の貯金ですか?

私は、自他ともに認める倹約家である。
ストレス発散の為に浪費するという感覚が、全く理解できない。


むしろ浪費する事に、凄まじいストレスを感じる。
自分が100%納得のいく消費活動しかしたくない。

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「上記の様な気質」+「母(毒親)による実家囲い込み」+「証券会社時代に身につけた知識でちょいと資産運用」により、32歳で結婚する際にはまぁまぁな貯金があった。


だからといって特に欲しい物も無く、取り急ぎ使うあても無く、ほとんど手つかずのまま放置していた。


ずっと疑問だった。
私は何の為に貯金をしているのか?

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最近になってようやくその答えが出た。


お腹の子供と旦那、私が築く新しい家族の為だった。

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子供が何かやりたい事を見つけたら、なるべく背中を押してあげたい。
色々チャレンジした上で、自分の生きる道を選べばいい。


旦那は最近過労気味だが、もし今倒れても当面の生活費は大丈夫。
貯金が無くなる前に、どちらか復活した方が働けばいい。


3人でいっぱい出掛けよう。
世界は広く、多様で豊かで味わい深い。

この安産祈願がすごい!

妊娠5ヶ月目の戌の日、我々夫婦は安産祈願を鬼子母神にて執り行う事にした。


なぜ鬼子母神かというと、証券営業時代の私の担当エリアが雑司ヶ谷であり、境内でよくサボっていたからである。
もし自分が子供を産む様な事があれば、絶対にここに来ようと10年前から決めていた。

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当日は雨だった為、タクシーを手配した。


うさばら氏:鬼子母神までお願いします。
タクシー運転手:鬼子母神・・・
うさばら氏:雑司ヶ谷駅の近くなんですけど・・・
タクシー運転手:あぁ、はいはい。

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車内でお布施の準備をする。
前もってやっておくべきなのは重々承知だが、極度の面倒くさがり屋のせいで、どうしても後回しにしてしまう。


ちなみに、お布施袋もタクシーに乗る直前にコンビニで買った。
三半規管が暴れる前になんとか準備を済ませ、頭を上げる。


ん?ここ曲がるんだ・・・
まぁ、行き方は色々あるだろうし・・・


若干の違和感を覚えつつも、口出しせずに見守る。
タクシー運転手にキツく当たる様な人間にはなりたくない。


どんどん逆方面に走っている様な・・・
もしや、遠回りされてる系?

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心が少しピリつく。
私は性善説を信じている。
人を疑う様な事は極力したくないのだが・・・


うさばら氏:あの、こっちじゃないですか?
タクシー運転手:すいません、迷ってしまいましたぁ~!

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清々しいまでの敗北宣言。
最初の"俺に任せろ感"は何だったのか?
仕方なく、後方座席から道案内をする。


旦那:ナビ見ればいいんじゃないですか?
タクシー運転手:いやぁ~・・・ナビの目的地が間違っていたようでぇ~・・・

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ツッコミ所たっぷりだが、今は集合時間に到着する事が優先だ。
幸いこの辺りの道は熟知している。


うさばら氏:このまま、まっすぐ行って下さい。
タクシー運転手:工事中で行き止まりですぅ~


うさばら氏:じゃあ右折して、少し先の所で道を渡って下さい。
タクシー運転手:こっちも行き止まりですぅ~

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うさばら氏:そしたら、そっちの奥に小道があると思うので、そこから抜けましょう。
タクシー運転手:行けないみたいですぅ~どうしましょう?
うさばら氏:歩いた方が早そうなので、ここで降ります!

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雨の中を5分程走り、ようやく到着した頃には予定時刻を少し過ぎていた。
バタバタと靴を脱ぎ、本殿の中に入る。
諸々の手続きを終え、小部屋に通されると、ほどなくして祈祷が始まった。


本来ならばここで、神聖な空気に身を委ねたり、産まれてくる我が子に思いを馳せたりする所だが、なかなか集中出来ない。


どうしても先程のポンコツタクシー運転手の世界一可愛くない困り顔が頭に浮かぶのだ。

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そうこうしている内に祈祷は終わった。
結局私は約20分間、ポンコツタクシー運転手の事を思っていた。


奴の願いが近い内に、何らかの形で叶いそうで腹立つなと思った。

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この性別判定がすごい!

自宅のトイレで妊娠発覚したその時、何となく女の子の気がした。
夢でお告げを聞いたとか、そんな神秘的な体験をした訳ではなく、完全なる直感である。

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自分で言うとイタいのは重々承知だが、昔から直感には自信がある。
むしろ直感だけを頼りに生きてきた所がある。


そう、この子は女の子、私には分かるのだ。
何ならもう、胎内でガールズトークもしている。

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直感はいつの間にか確信に変わった。
その内、旦那もつられて「俺もそんな気がする」みたいな事を言い出した。


時は巡り、迎えた妊娠16週目の妊婦検診。
さぁ来い!性別判定来い!


医師:子供の性別は知っておきたいですか?
うさばら氏:はい!お願いします!
医師:男の子ですね。多分・・・これかな?


思わず「めっちゃチ〇コですやん」と言いそうになった。
それぐらい、まごうことなき〇ンコだった。

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胎児でもこんなにハッキリ分かるものなのか。


そして私は、自らの直感に頼り過ぎ、しばし思考停止に陥る点を反省。
これからはもう少し論理的に物事を考えようと心に決めた。

キレイ事なし!出産育児エッセイ『ママだって、人間』が面白い

当方、出産育児エッセイなるものに苦手意識を持っている。


「うちの子って可愛いでしょ!」を強要してくる感じ、何の新鮮味もない母親あるあるで共感を促してくる感じ、少しでもズレた事を書くと簡単にコメント欄が炎上する感じ・・・SNSで軽く目にしただけで息苦しくなる。

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もちろん、そんな作品ばかりではない事は分かっているのだが、どうも食指が伸びない。


そんな私でも「これは読みたい!」と心から思えた出産育児エッセイ、田房永子著のマンガ『ママだって、人間』を紹介ここにさせていただきたい。

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内容紹介
あふれ出るこの想い、〈母性〉じゃなくてもいいですか!?
妊婦のセックスから、産後ママのバトルまで、タブーなし、修正なし、待ったなしの、一線を超えた出産育児コミックエッセイ登場!
あの超話題作『母がしんどい』で実母との戦いを描いた著者が、今度は一児の母になって、育児マンガの常識とタブーを破る!
「妊娠したら性欲は二の次」「陣痛は痛い」「育児は大変」「母乳が一番」・・・・・・
すごくよく聞くフレーズだけど、実際に妊婦&ママになってみると違和感だらけ!
これって一体どういうこと?
32歳A型の新米ママ・エイコは今日もいちいち立ち止まる!

ママだって、人間

ママだって、人間

  • 作者:田房 永子
  • 発売日: 2014/03/14
  • メディア: 単行本
 

 
きっかけは、田房氏が私と同じ毒親育ちであった事。
「何か参考になるのでは」と思い、手に取った(といっても田房氏の毒親レベルは凄まじく、私とは比べものにならないのだが)。


こんなにあけすけな出産育児エッセイが他にあるだろうか。
この作品には、「子供は親を選んで産まれてくるんです!」に代表される様な、母親側にとってひたすら都合の良いキレイ事が一切ない。


まず単純に笑える。
この点だけで、性別・年齢・子供の有無問わず、万人に勧められる。
個人的には、顔の描写の容赦なさがツボである。

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加えて、あけすけだからこその説得力があり、非常に参考になる(毒親育ち云々に関係なく)。
「妊娠中・出産後のセックス」等々、皆表に出さないだけで、関心がない訳ないのである。


田房氏を見ていると、これから出産・育児を経験しても、私は私のままでいられる気がしてきた。

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母といえど一人の人間であり、個性があって然るべき。
故に、既存の「母とはこうあるべき!」という枠にハマらなくても大丈夫なのだろうと。

離脱症状を乗り越えた者は相当根性があると思え

10月某日、私は心療内科に足を運んだ。
前回の診察から2ヶ月、すなわちベンゾジアゼピン系精神薬を断ち、離脱症状の急性期を抜けたちょうどその頃だった。

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医師:どうですか?断薬してみて。相当キツかったと思うけど・・・
うさばら氏:はい、地獄でした。今までの人生で一番キツかったです。でも何とか耐えました。

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医師:すごい!あなたは本当に根性がある!普通は耐えられないよ。
うさばら氏:妊娠して追い込まれたので・・・
医師:愛の力かもしれないね。

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そうか、私は根性があるのか。
自分で自分を誉めた事が無いから分からなかった。
どんなに頑張っても全然足りていない気がして、いつも自分を責めてきた。


医師:あなたはお母さんみたい(毒親)にはならないよ。断言してもいい。
うさばら氏:本当ですか。それは良かったです。ほっとしました。


妊娠が発覚してから一番気がかりだった事。
それは、鬱でもお金でもコロナでも無く、自分も母の様な毒親になるのではないかという事。


精神的虐待が連鎖する。
今度は私が加害者、お腹の子が被害者、考えただけでおぞましい。

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どうやら杞憂だった様だ。
自分の親が毒親だと気づいたら、思い切って距離を取り、心休まる所でゆっくり解毒すれば、きっと連鎖は断ち切れる。


私が人生をかけて体現してみせる。

歯を食いしばって耐え忍ぶ

ベンゾジアゼピン系精神薬の離脱症状、その急性期にあたる2ヶ月間、私は苦しみに耐えるべく、歯を食いしばり続けた。
この頃は毎日悪夢にうなされていたので、寝ている間も食いしばっていた様に思う。

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ちなみに、これを書いている今現在(断薬から6ヶ月経過)も、離脱症状が出る度にギュンギュン歯を食いしばっている。
どうやら、癖になってしまった様だ。


その結果、エラが発達し、顔が少し四角くなった。

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加えて歯がすり減り、物を噛む部分がトゥルントゥルンになった。


近い内、人生で初めてマウスピースを買うことになるかもしれない。
買った暁には、ついでにボクササイズでも始めてみようと思う。


自分の身に降りかかった事は、少しでもポジティブで面白い方向に転がさなければ、やってられない。

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不良妊婦、母校に帰る

あれは、ベンゾジアゼピン系精神薬の離脱症状の急性期をようやく抜けた頃だっただろうか。

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妊婦検診に行くと、体重が4キロ減っていた。
離脱症状と戦っている内に、「胎児の体重を増やしながら妊婦自身はガッツリ痩せる」というプチ偉業を知らぬ間に達成していたのだ。

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医師や看護師があまりに誉めそやすので、「前回の栄養指導で更正し、赤子の為に必死の努力で痩せた」という事にしておいた。

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この国では、「元々真面目一本で頑張ってきた者」よりも、「一度グレたあと更正した者」の方を高く評価する事が度々ある。


まぁこの後、調子に乗って食いまくり、数ヶ月後にまたしても体重爆増、再び栄養指導を受ける事になるのだが。
それは、また別のお話。

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